みなさん、こんにちは。うさぎのしらせ管理人のわらじーです。
仕事にはいろんな「トラブル」がつきものです。今回は、私がバスの乗務員として経験した「まじか・・・」と感じたエピソードをお話ししたいと思います。
これからバス運転手を目指す方にも参考になれば嬉しいです。
はじめに
私はバス業界に入って9年が経ち、バスの乗務員としては6年目になります。
乗務員になる前は事務職をしていましたが、バスの乗務を始めてからは、より一層「クセのある」お客様と接する機会が増えました。
最初の頃は一つひとつ真面目に対応していましたが、やってもやっても次から次へとトラブルが発生するので、今では内心笑いながら対応しています。
もちろん、慣れるまでには苦労も多く、対お客様のコミュニケーションが苦手で辞めてしまう方もたくさん見てきました。
私が9年間バス会社で働いて感じたのは、全てを大真面目に取り組む必要はなく、ある程度「適当に」やってもなんとかなる、ということです。
いくつかのエピソードを紹介しますので、よろしくお願いします。
バスに体当たりしてくる老人
ある日、信号待ちをしていると、バスに向かって手を振っている老人がいました。
しかし、そこはバス停ではありません。
手を挙げている場所にはバス停もなく、たまたまバスが来たから乗せてもらおうという考えのようでした。
そこで、私はジェスチャーで「ダメだよ」と伝え、バスを進めようとしました。
すると突然、老人がバスに向かって杖で「バンッバンッ」と叩いてバスのドアを身体で押しのけてきたのです。
私は周囲の異常を知らせるためにハザードを点灯し、乗っているお客様に断りを入れて、老人にやめてほしいと伝えました。
正直、ここで揉めても運行ダイヤに影響が出てしまうので、とりあえず名前を伝えて運転席に戻りました。
後日、会社から呼び出され、事の顛末を話したところ、
会社:「逆上して危ないことをされる危険性があるから、降りちゃダメだよ。安全に停まっているなら乗せてあげて。」
私は旅客運行管理の資格を持っているので、この対応には絶句しました。会社は法令違反をやむを得ずしろと言ってきたのです。
結局、意味不明な内容の始末書を書かされ、乗務員の配慮不足ということで話は収まりましたが、とても理不尽だと感じました。
器物損壊にも営業妨害にもならない無敵のお客様とは…。
忘れ物を乗務員が取ったと言いがかりをつけられる
バスを一日運行すれば、必ず一つは忘れ物が見つかります。
私たち乗務員は必ず運行管理の元までそれを届けます。
この時も、見つけた小さなカバンを運行管理に届け、中身を確認しました。中には財布が入っており、貴重品なのでダブルチェックをしながら遺失物管理を行いました。
その後、すぐに忘れ物問い合わせの電話が来て、お客様が営業所まで取りに来ました。
普段はそこで終わるのですが、この時は一筋縄ではいかないお客様でした。
お客様「中身が足りない!!」
営業所全体に響くほどの大声で叫んだそうです(私は別室で休憩中でした)。
すぐに確認のため、私の乗っていたバスのドラレコをチェックし、誰もカバンを触っていないことが確認されました。
それでも、次に疑われたのは私でした。
お客様「バスから営業所までの間でお金を取ったんじゃないか。」
私はしっかりと「取っていない」と主張し、会社も私を信じて一緒に対応してくれましたが、お客様は納得しませんでした。
結局、警察まで呼ばれる事態に。
私「運行終了後にすぐ持っていきました。運行管理の係の人と一緒に中身を確認しました。」
警察は中立の立場ですが、会社の信用問題としては「そんなことはしないだろう」と言ってくれました。
お客様「納得できない!弁護士に依頼する!!」
と怒りながら帰っていきました。
その後、数ヶ月が経ちましたが、何も音沙汰がありません。
結局、あれは単なる言いがかりだったのでしょう。
いやぁ、たった100円であそこまで怒れる人を初めて見ました。
返してほしいのは、私が走るはずだった2本分の賃金と休憩時間です。
言うことを聞かないお客
バス乗務員は、いろんな人と接する機会が多い職業です。
よくあるのが音トラブルです。
ある日、高速バスを運行中に大きな音で音楽を聴いているお客様がいました。
3列目に座っていて、運転席まで聞こえてくるくらいの大音量です。
流石に周りの迷惑になると感じ、私はアナウンスを入れました。
私「周りの迷惑になるので、音を出すのはお控えください。」
しかし、これが逆効果。お客様は意地になって、もっと大きな音を出しました。
周りのお客様が指摘してもお構いなしで、一触即発の険悪な雰囲気になったため、私はすぐに最寄りのSAに緊急停車して再度お願いをしました。
お客様「音がうるさいって、みんなの前で恥をかかせるな!」
私も周りのお客様も一瞬意味が分からず、固まってしまいました。
何度お願いしても聞き入れてくれないので、私は会社に電話をし、状況を報告しました。
乗務員の一存では乗車拒否ができないため(後々面倒)、運行管理には逐一確認が必要になります。
この日は本当についていなかったと思いました。乗客の皆さんにも説明しました。
その後、音を消してくれましたが、警察が来るまで遅延となってしまいました。
謝る気持ちと、最初から素直にしてくれればと思いながら、運行を再開しました。
結局1時間近く遅延をしてしまい貴重な休憩時間削れて帰ったら報告書を書くという面倒イベントになりました。
まとめ
バス運転手として、日々さまざまな人と接しています。
トラブルは避けられないものですが、安全を最優先に、冷静に対応することが重要です。
これらのエピソードから学んだことは多いですが、地域交通機関としての役割を果たす中で、さまざまな経験を積んでいます。
以上が、私が経験したバス乗務員としての一面でした。
読んでいただき、ありがとうございました。