僕はとある地方でバスの運転手をしています。毎日ハンドルを握って、地域の人の移動を支えている仕事です。
今日は、少し真面目な話をさせてください。
「今、バス業界に何が起きているのか」──それを現場の目線でお伝えしたいと思います。
というのも、最近ふと感じることがあります。
「このままじゃ、あと5年、10年後には、当たり前にあったはずの“バス”が町から消えてしまうかもしれない」
って。
これはちょっと大げさな話ではなく、本当に起こりうる未来の話です。
- ■ 長時間労働が“普通”になってしまっている
- ■ 給与と責任のバランスが取れていない
- ■ 高齢化が進み、運転手がいなくなる日が来る
- ■ 「車があるからいい」…本当にそれでいいの?
- ■ 業界を魅力的にするには?
- ■ 未来の町に、バスを残すために
- SNSやってます(^^♪
■ 長時間労働が“普通”になってしまっている
まずは僕たち運転手の働き方のこと。
バスの運転手って、意外と長時間労働なんです。
たとえば、早朝5時に始まって、夜8時過ぎまで仕事が続くことも。
もちろん途中で休憩もあるけど、「拘束時間」という意味では10時間以上働く日が当たり前にあります。
しかも、道路状況や天候によっては遅延もあるし、時間通りに走らせるために常に神経を使っている状態。
体力的にも精神的にも、なかなかハードです。
僕自身、この仕事が好きでやってますけど、それでも「もうちょっと自分時間に余裕があればな」と思うことはありますね。
■ 給与と責任のバランスが取れていない
もうひとつの問題は、給与水準の低さです。
「人の命を預かる仕事」としての責任は重い。
なのに、それに見合った報酬があるかと言われると、正直、胸を張って「ある」とは言えません。
実際、時給換算してみると「えっ…これだけ?」と思うことも多くて。
この業界に若い人が入ってこない一番の理由は、ここにあると思っています。
■ 高齢化が進み、運転手がいなくなる日が来る
これが一番深刻な話かもしれません。
バス業界は今、ものすごいスピードで高齢化が進んでいます。
僕の周りでも、60代〜70代のベテラン運転手がたくさんいて、彼らが5年、10年のうちに定年を迎えます。
じゃあ若手はどうかというと…ほとんど入ってきていません。
つまり、「今いる運転手が辞めたら、その便を走らせる人がいない」ということです。
■ 「車があるからいい」…本当にそれでいいの?
よく言われるのが「地方は車があるから、バスがなくても大丈夫でしょ?」という言葉。
確かに、地方は一人一台の車社会です。
でも、それはあくまで“運転できる人にとって”の話。
例えば、高齢者の方や、免許を返納した人、学生、障がいのある方など、「車を運転できない人」にとって、バスは唯一の移動手段です。
さらに、事故や病気で急に車を手放すことになったとき、バスがなければ日常生活が成り立たなくなるケースもあるんです。
つまり、今は使っていなくても、「いざという時にある安心感」としてバスは残しておくべきインフラなんですよね。
■ 業界を魅力的にするには?
じゃあ、どうすればいいのか?
僕は次のようなことが必要だと思っています。
バスの運転手って、実は“人と人をつなげる”仕事でもあるんです。
乗ってくれる人から「ありがとう」と声をかけられたり、顔見知りのお客さんとのやり取りに元気をもらったり。
この温かさを知らないのは、ちょっともったいないなと思っています。
■ 未来の町に、バスを残すために
僕がこうしてブログに書いているのは、「現場の声」を知ってもらいたいという想いからです。
今のままだと、ほんとうにバスが減っていきます。
でも、それは「誰かがなんとかしてくれる話」じゃなくて、僕たちみんなで考えていくべきことだと思うんです。
生活の足としてのバスを、次の世代にもちゃんと残していけるように。
「なくなってから後悔する」のではなく、今から少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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それではまた、次の停留所で。
普段はバスの乗務員をしています。過去記事見ていただけると嬉しいです。
しっかり確認して事故防止。今日も安全運転で行きましょう。
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